長引くおねしょ、どうしたらいいの?
おねしょが小学校に入っても治らない。
いつまで続くんだろうと、子供のおねしょに悩んでいる親御さんは少なくないと思います。
「おねしょは子供の意思とは関係なく起こる自然な現象なのはわかっているんだけど…」
「果物や野菜を食べさせたり、生活リズムを整えたりしているけど、なかなか改善されない」
そんな悩みを抱えていませんか?
おねしょは子供の成長過程で起こる一時的な現象です。適切な対処方法を知れば、子供の心を傷つけることなく、おねしょを卒業できるかもしれません。
この記事では、筆者が実践した子供のおねしょ対策を詳しく解説しています。
おねしょに関係する食べ物、怒らずに対処してみた方法、おねしょ対策に役立った商品などご紹介しています。
子供のおねしょに悩む親御さんは、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
おねしょに効く食べ物はある?
おねしょと関連している食べ物には、夕食時や夕食後に摂取する糖分が含まれたデザートや果物などがあります。
糖分には塩分以上に利尿作用(おしっこを増やす働き)があり、これが睡眠中のおしっこに強く関連していると考えられています。
夕食後の甘いものをやめただけで、おねしょが改善したお子さまもいるそうですよ。
① 果物はおねしょの大敵
果物には水分やミネラル、ビタミンが豊富に含まれており、おねしょ対策としては向きません。
特に、バナナやキウイなどのカリウムが多い果物は、夜間のおしっこを誘発してしまいます。
膀胱がまだ小さい子は、それだけおねしょをしやすくなってしまいます。
食べるならば、リンゴやぶどうなどの糖質の少ない果物がオススメですが、夕食時や寝る前は控えましょう。
② 野菜の種類に注意
野菜にも水分やミネラル、食物繊維が豊富に含まれており、バランスよく食べることでおねしょ対策に効果的です。
しかし、果物同様カリウムや水分が多い野菜は、利尿作用でおしっこがでやすくなり、膀胱におしっこを溜めるのを邪魔してしまいます。
食事療法としては、【身体を温める食べ物】が効果的と言われています。
- れんこん
- にんじん
- にら
- ぎんなん
- 干し柿
- 玄米
食物繊維が豊富な野菜で、根菜類もおすすめです。
肉、魚、卵でタンパク質も摂りましょう。
身体を冷やす野菜は夜に食べるのを控え、できるだけ朝昼に食べるように心がけましょう。
【身体を冷やす食べ物】は主に夏野菜に多く、他に葉野菜などがあります。
- レタス
- 白菜
- 小松菜
- きゅうり
- トマト
- ナス
- ゴーヤ
- セロリ
- オクラ
- 大根
- ほうれん草
- キャベツ
ほうれん草、きゃべつ、トマトに関しては、ビタミンKやミネラルが豊富なので良いとされています。
身体を冷やす野菜は、温かいスープなどで食べるといいようです。
③ その他の食べ物と注意点
牛乳やヨーグルトなどの乳製品は、カルシウムやタンパク質が豊富なため、かえっておしっこが出やすくなります。
他にも糖分を多く含むお菓子や、塩分の多い食品は控えましょう。
おねしょと果物の関係
子供が大好きな果物は、ごはんのデザートとして食べることが多いですよね。
我が家も果物は子供たち全員大好き!
一瞬で冷蔵庫から果物が消えます。
小児科の先生におねしょを相談したところ、真っ先に聞かれたのが、
「果物を夕飯、または寝る前に食べているか」ということ。
水分、糖分、ミネラル、そしてカリウムが豊富な果物は、子供のまだ未発達である膀胱の成長を阻害することにつながりやすいようです。
食事はよく噛んで唾液を出し、なるべく水分を飲まないでも大丈夫な食事習慣を身につけることが大事になります。
特に夕食時、あるいは夕食後の水分摂取(果物なども含む)は極力避ける習慣が必要で、就寝前の3時間前に夕食を済ませ、以後はなるべく食べない工夫も必要です。
引用元:埼玉県県立小児医療センター
① 果物の水分と塩分バランス
果物には水分が豊富にですが、同時に塩分も含まれています。
アセロラ、メロン、パッションフルーツ、レモン、キウイフルーツなどは多い部類に入り、他にも子供が好きなことが多い、ぶどう、すいか、さくらんぼ、みかんなどの身近なものにも塩分は含まれています。
この水分と塩分のバランスが、おねしょ対策では重要な役割を果たします。
塩分があることで水分が欲しくなり、果物以外からさらに水分を摂ってしまいがち。水分が多すぎると尿量が増加し、そのため、適度な水分と塩分のバランスを保つことが大切です。
1日の塩分摂取量を減らすためにも、果物の食べ過ぎは注意なんだね。
② 果物のカリウム含有量
多くの果物にはカリウムが含まれています。カリウムは体内の水分バランスを調整する働きがあり、おねしょ対策に効果的です。
特に南国系の果物に多く含まれていて、バナナやキウイ、オレンジなどのカリウムが豊富な果物は、夜尿症の改善に役立ちます。
できるだけ果物は寝る3時間前に食べると、ちょうど寝る前のトイレでおしっこを出せることが多いそうです。
我が家はこれでおねしょが減りましたよ。
体に入った余分な水分が尿になるには3時間は必要です。
引用元:埼玉県県立小児医療センター
③ 果物の糖質と夜尿症
果物には糖質が含まれていますが、糖質の多い果物は塩分同様に排出するために尿量を増加させる可能性があります。
糖質が高い果物
- バナナ 約21.4g
- マンゴー 約15.6g
- ぶどう 約15.2g
- 柿 約14.3g
- リンゴ 約14.3g
- さくらんぼ 約14.0g
カリウムの含有量
- バナナ 中1本(100g) 360mg
- マンゴー 1/6個(70g) 119mg
- ぶどう 皮なし(50g) 65mg
- 柿 1/2個(80g) 170mg
- リンゴ 小1/2個(150g) 110mg
- さくらんぼ 約15粒(100g) 210mg
手軽に食べることができるバナナは糖質、カリウム含有量がダントツのトップ!
おねしょ対策をする上で、夕食時にバナナは必ず避けた方が無難です。
我が家でも、夕食時にバナナを食べるかで、おねしょをしてしまうかの確率は全然違いました。
おねしょの改善を考えているとき、どうしても果物を食べたいと子供に言われたら、以下の果物がおすすめ。
- イチゴ
- ブルーベリー
- もも
- グレープフルーツ
- すいか
ベリー系は一個一個が大きくないので必要な分だけを食べられるのも嬉しいポイント。
もも、グレープフルーツ、すいかは大きいため満足感が得られやすいため、糖質・カリウムともに量に気をつければおすすめです。
おねしょは「あせらず、おこらず、おこさず」
おねしょはお子さんに対して、「起こさない」「怒らない」「落ち着かせる」ことが大事。
起こしてしまうことで、尿を濃縮するホルモンの分泌が起きてしまい、さらには子供の睡眠の質も落ちストレスがたまってしまいます。
おねしょは親が怒ったり、あせったりしても改善するものではありません。
本人が睡眠中で全く自覚できない出来事を「怒って」も効果なんか大人でもないですよね。
① 怒らずに子供を安心させる
おねしょは子供の意思とは関係なく起こる自然な現象。
むやみに子供を怒って責めたりすると、子供の自尊心を傷つけ、かえっておねしょが悪化することも。
子供を安心させ、「大丈夫だよ」と理解と愛情を持って接することが大切です。
「おねしょは治るもの」と伝えることで、おねしょしちゃったと気にする子供の不安を和らげることができます。
実際に伝えると、おねしょをしても素直に言ってくれるようになりました。
② 生活リズムの改善
夜更かしや不規則な生活はまずやめましょう。
早寝早起きと決まった時間の食事を心がけることで、きちんとした生活リズムができて、寝る前のおしっこのタイミングも習慣化しやすくなります。
さらに、身体の冷えは尿量を増やしやすくなります。
寒いところで、すぐにトイレに行きたくなるのもホルモンが膀胱を刺激してしまうことが原因です。夏場でも冷房や扇風機で冷えてしまいがち。
就寝前の入浴、部屋の温度調節、寝間着、などで身体が冷えないように工夫しましょう。
③ 便秘対策
便秘がおねしょの原因の一つとなることがあります。
一見関係ない様に思えますが、便秘の状態が続くと大量の便が腸にあるため膀胱を圧迫して、おねしょにつながることも。
普段から規則正しい食生活を行うい、食物繊維の多い食品(野菜、果物、豆類、芋類)などを食べて、水分もちゃんと摂りましょう。
便秘が続くなら、一度お医者さんに診てもらいましょう。
それがおねしょの改善につながることも珍しくないようです。
④ 寝る前のトイレ習慣
当たり前のことではありますが、寝る前にトイレに行く習慣は大事です。
お子さんによっては、寝る前のトイレを嫌がることも珍しくありません。トイレに行くと楽しい雰囲気作りをするなどをして、うまく習慣化できると最高です。
夜中に無理やり起こしておしっこさせても全く効果がないことが多いです
むしろ、おねしょが長引く結果になることも。
その理由として
- 子どもが成長発育するには深い眠りが絶対的に必要。
- 決まった時間に起こしておしっこさせることで、一定の睡眠時間と尿量でおしっこする習慣を固定化してしまう。
- おねしょ改善させる、ホルモンの分泌で膀胱の容量を増やすため、もっとも有効なのが熟睡することだからです。
引用元:埼玉県県立小児医療センター
おねしょ対策に役立ったアイテム
実際に使ってみてよかったもの、買ってよかったものをご紹介します。
いろいろおねしょ対策で試してよかったもの、イマイチだったものはたくさんあります。今回はそのなかで、よかったものをピックアップしてご紹介します。
おねしょ対策なら、こちらの記事もおすすめです。
① 防水シーツ
おねしょ対策といえば、まずは防水シーツが効果的。
防水シーツを使うことで「おねしょをしても大丈夫」と親子共々、安心感がすごかったです。
他の対策アイテムと併用するとおねしょの被害を最小限に抑えることができました。
梅雨時期にはボックスシーツタイプと使い捨てタイプのダブル使いで敷布団をガード!なんて使い方も。
洗濯の手間も減って、なにより寝具がおしっこクサくなることを防げるのが嬉しいポイント。
防水シーツには、通気性や吸水性、耐久性など、様々な特徴があります。何度も使えるタイプは乾きづらいので、洗濯後に余分な水分を外か浴室でしぼり、洗濯機で再度脱水を1~2回しましょう。
おしっこを吸収するということは、他の水分も吸収するということ。
なかなか乾きづらいデメリットがあるので、使うなら2枚で使いまわしをおすすめします。
この防水シーツは、質感がちゃんとした肌触りの良いシーツ!と言った感じ。
防水もできて、肌触りのストレスがなく直接寝ることができて最高です。
このシーツはサイド面も防水処理されており、全面防水できます。
子供たちにも評判は上々。
汗や嘔吐対策としても使えるので、普段使いにもいけます。
値段・サイズ・吸収量のコスパが非常に高い使い捨てタイプ。
旅行先にも持っていきやすく、子供が水分を多めに取って寝てしまったときの保険としても便利です。
② おねしょパッド
おねしょ対策をはじめた初期にシーツの上に敷いて使っていました。
おしっこの量が少ない。または、おねしょパンツやおねしょズボンと併用するのを前提に使うにはよかったです。
完全防水とはいかないですが、おねしょパッドは洗濯しても乾きやすいので、毎日洗濯したい方にはいいと思います。
吸水性よりも通気性と寝心地メインでいくなら防水パッドタイプはおすすめ。
➂ おねしょアラーム
おねしょアラームは、尿を感知してアラーム音を鳴らして子供に尿意を知らせてくれます。
夜に自分でトイレに起きることができるようになり、もし漏らしてしまっても、おねしょの処理をすぐにできるのが親としてもありがたいです。
小児科の先生におねしょの話をしたときに、試してみてもいいかもと勧められたので、使ってみたら意外とよかったです。
子供が自分でもつけれるので、親の負担が少ないのもよかったです。
高いものもありますが、安いモノで十分効果ありました。
④ おねしょズボン・おねしょパンツ
おねしょズボン・おねしょパンツは、夜のおむつはとれたけれど、時々おねしょをしてしまう子供に便利なアイテム。
ズボンやパンツに吸水体と防水シートがついていて、普通のパンツよりはおしっこを吸水し、濡れる不快感を防ぎます。
おむつのように多くのおしっこを吸水できるわけではないので、ズボンやパンツ自体は濡れます。場合によっては寝具も濡れるので、防水シーツやパッドの併用しましょう。
防水するよりも、おしっこが漏れる不快感を教えるアイテムです。
オムツ卒業したいとき~おねしょ対策初期に使うと、寝る前のトイレに行く習慣をつけるのに役立ちました。
まとめ|おねしょ改善のための実践的な対策を見つけよう
おねしょの原因と対策
原因 | 対策 |
生活リズムの乱れ | 就寝時間の調整、規則正しい生活リズム |
水分過剰摂取 | 夕方以降の水分調整 |
夕飯時の糖分・カリウム摂取 | 夕飯時の果物やデザートを控える |
ストレス | 子供との会話時間の確保、リラックスできる環境づくり |
膀胱容量の未発達 | 排尿トレーニング、睡眠時間の確保 |
これらの対策を組み合わせて実践したことで、我が家はおねしょの改善ができました。
子供の成長に合わせて柔軟に対応することが、おねしょの解決につながるのだと思います。
おねしょに悩む親御さんは、ぜひ最後まで読んで、参考にしてもらえたら幸いです。
子供のおねしょは多くの親が悩む問題ですが、適切な食事や生活習慣の改善、そして子供へのおおらかな対応が一番だと思います。
おねしょは個人差が多く、我が家の一卵性の双子ですらおねしょが改善された時期は全然違いました。
基本怒らずに子供を支えることが大切だと思います。防水シーツなど便利な対策アイテム使ってみるのも1つの手です。子供の成長とともに必ず改善されていくので、焦らずに取り組んでいきましょう。